2,000ヘクタールの森で価値のある森林施業を続け、豊かな森林を後世に繋げます
法正林化を目指した林業経営
荒涼たる原野を豊かな森にすることを夢見て植林を開始して百有余年、岩手山南麓の厳しい気候にあわせた独自の施業と先人の努力により、鬱蒼たる森林が形つくられました。植林してから最終的に伐採するまでの期間を適正に管理し、三菱グループを始めとする企業からの建築を主体とした様々な木材需要に応えるべく、計画的に育てた森から優良材の供給を続けています。
法正林の概念図
再造林率100%の循環型森づくり
年間の森林成長量以下の伐採と気象害から造林木を護る小面積皆伐(帯状更新)を柱に独自の施業計画を継承し、持続可能な森林経営をおこなっています。
造林樹種は造林地にあわせて選び、針葉樹、広葉樹の植栽を行うとともに、低コスト林業と有用広葉樹の効率的生産を目的とした天然更新(※)も取り入れています。
また、山林施業の役割を担う人材確保のため、1996(平成8)年に有限会社フォレストサービスを設立し、森林作業全般を主体的に行える技術者を育成するとともに、培った技術や経験を活かし、近郊の森林管理も行っています。
帯状更新(カラマツ・広葉樹)
高性能林業機械による伐採作業
小岩井農場の山林
■天然更新とは
森林の伐採後において植栽を行わず、特殊な地表処理等により、自然に落下した種子などが発育しやすい環境を造成することで、これらの発育を促し、森林の再生・更新を図る方法。。
森林の持つ公益的機能
森林の持つ機能は、木材の生産以外にも、二酸化炭素の固定、安全な国土の形成、水源涵養機能、生物多様性の維持など多岐にわたり、私たちの生活と密接にかかわっています。
これらの機能は、経済的な理由などにより管理の手が入らずに放置されているような森林では発揮されません。こうした理由から私たちは伐採後必ず再造林し、適切な森林施業を継続することこそが環境貢献であると考えています。
ヒノキ林(1911(明治44)年植栽)